院長土屋繁文
診察で電子カルテを見ればその方の診療情報は分かりますが、
「風邪をひいたけど、別の病が潜んでいるんじゃないか」と不安かもしれないし、
「仕事があるから、いま何とかしてほしい」かもしれない。
つまり、「何を目的でこられたのか」「いま何を欲しているか」は、人それぞれです。
医療の知識はあっても医者ができることは限られると僕は考えているので、
気持ちのケアをいちばんに考え、どんな訴えも100%受入れるよう努力して苦痛や不安を分かちあう診療を大切にしたい。
患者さまへおかけする言葉も、「治療しましょう」より「お手伝いします」ということが多いです。
たとえば、「今すぐには治せなくても、リハビリで生活の質を高めることはできるので私たちがお手伝いしましょう」という風に。
ありがたいことに「トータルじゃないとだめです」という患者さまもいらして、
転院されても途中で帰ってきてしまう方もいます。
頼っていただけるのは、かかりつけ医として嬉しいこと。
そんなときは患者さまやご家族へていねいにご説明して専門的な治療が終わったら、
また戻ってきていただくようにしています。
Voice

患者さまは、いまは病状や体調が落ち着いていても、夜間や休日に急に具合が悪くなったらどうしようと不安に思っていらっしゃる方が多い。100%満足いく対応ができなくても、いざという時に相談するところがあるだけですごく安心するはずなので、24時間コンタクトできるよう連絡先のカードをお渡しし、「何かがあればすぐご連絡してください」とお話ししています。もし、そのときに僕につながらなくても、病棟につながり連絡がとれるようにしています。話ができればそれだけで安心できることもありますし、「それなら大丈夫だから、明日いらしてください」とか「心配なら、今日あの病院なら診ていただけるから」とお伝えすることができますから。

私たちの原点は、医療法人慈繁会(じはんかい)の「慈心妙手」。「地域の患者さまに寄り添う想い」を忘れずに向き合うことがすべてです。医療に100%の答えはないと思います。また、医者ならだれでも自分の治療や判断で思わしい結果が得られなかった患者さまのことは、何十年経っても忘れることはありません。だからこそ日々お会いする、お一人お一人に真摯に耳を傾け、寄り添っていきたい。いくつもある方法から、試行錯誤を繰り返し、その患者さまにとってよりよい治療を探しつづけることが医療の本質だと考えています。
PROFILE
出身地 | 福島県郡山市 |
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学歴 | 帝京大学医学部 |
経歴 | 太田綜合病院で研修医として勤務し、父の運営する土屋病院へ戻る。 約16年二次救急医療を経験し、H15年11月有床診療所トータルヘルスクリニックを開設し、現在に至る |
専門 | 一般診療科(内科・外科・小児科・消化器内科・循環器内科・リハビリテーション科) |
